志望動機の最後の締めは「入社後の貢献」で言い切るのが基本形

志望動機の締めの基本である貢献型と実現型の言い回しと向いている人を整理した図

志望動機の最後の締めは、「入社後に自分が何をするか」を断定形で言い切るのが基本です。お願いや「学びたい」で終えるのではなく、貢献か実現かのどちらかで結びます。まずは型を確認してください。

型

基本の言い回し

向いている人

①貢献型

「◯◯で培った△△を活かし、□□として貴社に貢献したいと考えています」

本文で自分の経験・強みを書いた人

②実現型

「入社後は◯◯に挑戦し、△△を実現したいと考えています」

本文で企業の事業や方向性に共感を書いた人

どちらの型も、主語が「自分」で、動詞が「貢献したい/実現したい」という前向きな行動になっている点が共通しています。逆に「勉強させていただきたい」「ご縁がありましたらよろしくお願いいたします」は、主語が曖昧で行動が入っていません。ここが評価の分かれ目です。

締めは志望動機の最後の1〜2文にすぎません。だからこそ、本文を書き直さなくても最後の1〜2文を差し替えるだけで読後感が変わります。この記事は、その最後のパーツだけを深く扱います。

この記事で扱う範囲

志望動機全体の構成(結論→根拠→企業との接点→貢献)から組み立て直したい場合は、別記事「志望動機の書き方【新卒向け】」を先に読んでください。本記事は「本文はもう書けた。最後の一文だけが決まらない」という状態のあなたに向けて、締めくくりの型・例文・NG例の直し方に絞って解説します。

なお、この記事に出てくる例文はすべて書き下ろしのオリジナルです。そのままコピーするのではなく、自分の経験と志望企業に合わせて言葉を入れ替えて使ってください。採用担当者は同じ業界の志望動機を何十本も読むため、見覚えのある定型文はすぐに気づかれます。

よくある質問

Q志望動機の最後を「よろしくお願いします」で締めてもいいですか?
A

書類では、お願い文だけで締めるのは避けてください。志望動機の結論がお願いになると、入社後の行動が伝わらないためです。「〜で貢献したいと考えています」など、入社後の行動で締めましょう。一方、面接の最後に挨拶として口頭で添えるのは自然です。場面で使い分けてください。

Q志望動機の締めは何文字くらいが目安ですか?
A

全体400字なら締めは1〜2文(40〜60字)、300字なら1文、200字なら冒頭の結論と締めを兼ねる形が目安です。大切なのは、締めを足すのではなく本文を削って締めの1文を残す配分で考えることです。エピソードの背景説明は面接で話せるため、書類では優先して圧縮できます。

Q「学びたい」で締めるのはNGですか?
A

「学びたい」で文章が終わると受け身に読まれやすくなります。ただし言葉自体がNGなのではありません。学ぶ対象を「商品知識」「業界構造」のように具体化し、「学んだうえでどう貢献するか」まで書けば前向きな締めになります。学ぶ→返す、の順番で最後を返す側に置いてください。

Qインターンの志望動機はどう締めればいいですか?
A

入社後ではなく「参加して何を得て、それをどう行動につなげるか」で締めてください。インターンは入社が前提ではないため、本選考用の締めをそのまま流用すると話が飛躍して読まれます。得るものと、当日自分が議論や作業でどう貢献するかの両方を書くと、他の応募者と差がつきます。

Q締めに書いた内容は面接で深掘りされますか?
A

深掘りされる前提で書いてください。締めに書いた「貢献したいこと」「実現したいこと」からは、なぜその職種か、その強みが活きた場面は何かといった質問が自然に派生します。締めは面接で話したいことの予告編です。本編を話せる状態にしておけば、書類と面接の内容が一貫します。

採用担当者は締めの一文で「志望度」と「入社後のイメージ」を見ている

締めの一文が印象を左右するのは、読み手である採用担当者が、最後の文から志望度の高さと入社後のイメージを読み取っているからです。ここは統計で示せる領域ではないため、筆者が採用側としてESを読んできた経験則としてお伝えします。

最後の一文が志望動機全体の読後感を決める

文章は、最後に読んだ言葉が印象に残りやすい傾向があります。志望動機も同じです。前半でどれだけ良いエピソードが書かれていても、最後が「多くを学ばせていただきたいです」で終わると、全体が受け身のトーンに見えてしまいます。

採用側として読んでいた実感として、志望動機は「上から順に加点していく」というより「読み終えた瞬間の印象でざっくり分類する」に近い読み方になります。1日に数十本、時期によっては百本単位で読むため、一文ずつ丁寧に採点し続けるのは現実的ではありません。そのぶん、最後の一文が全体の評価を引っ張ります。

締めに透けるのは「入社後を具体的に想像しているか」

もう一つ、締めには志望度が透けます。入社後の自分を具体的に想像できている人は、締めに職種名や業務内容が自然に出てきます。「営業として」「開発の現場で」「編集の担当として」といった言葉です。

逆に、企業研究が浅いまま書くと、締めが抽象的になります。「貴社の一員として成長したいです」は、どの企業にも当てはまってしまう文です。採用担当者から見ると、この一文は「他社にも同じ文章を出しているのだろう」という推測につながりやすくなります。熱意という言葉を使わなくても、具体性そのものが熱意の証拠になります。

ただし、締めだけを整えても限界があります。本文の根拠が薄ければ、締めをいくら磨いても通過率は上がりにくい、というのが筆者の実感です。志望動機の中心はあくまで「なぜこの企業なのか」を支える具体的なエピソードです。締めの改善は、本文が書けている人にとって最後の数十字でできる仕上げ、という位置づけで考えてください。

評価される締めの書き方5つのルール

評価される志望動機の締め方5つのルールをチェックリスト形式でまとめた図

評価される締めには共通点があります。断定形で言い切ること、受け身で終えないこと、本文から飛躍しないこと、定型文で終えないこと、そして職種レベルまで具体化することの5つです。それぞれbefore→afterで確認していきます。

ルール1: 断定形で言い切る

語尾をぼかすと、意欲まで弱く見えます。「〜できたらいいなと思います」「〜できればと考えております」といった表現は、謙虚さではなく自信のなさとして読まれやすい言い回しです。

  • before: 「いつか企画の仕事にも関われたらいいなと思っています」
  • after: 「まずは営業として顧客の課題を掴み、将来的には企画にも関わりたいと考えています」

断定形といっても「必ず成果を出します」と宣言する必要はありません。「〜したいと考えています」「〜に取り組みたいです」で十分に言い切りの形になります。語尾を揃えるだけで、結論がはっきりした文章に変わります。

ルール2: 「学びたい」を締めに置かない(置くなら「返す」まで書く)

学ぶ姿勢そのものは、新卒として自然な本音です。問題は、締めの最後が「学びたい」で終わることです。締めは志望動機の結論にあたるため、結論が「学びたい」だと、企業側に与えるものが何も書かれていない文になります。

  • before: 「貴社で多くのことを学ばせていただきたいと考えています」
  • after: 「まず現場で商品知識を学び、学生時代に培った聞く力を活かして顧客対応で貢献したいと考えています」

つまり「学びたい」はNGワードではなく、学ぶ→返す、の順番で最後を「返す」側に置けば問題ありません。学ぶ対象を具体的に書くことも忘れないでください。「多くのこと」ではなく「商品知識」「業界の構造」と書くだけで、企業研究をしている印象に変わります。

ルール3: 本文から飛躍しない

締めは本文の続きです。本文で書いたエピソードと締めの内容がつながっていないと、取って付けた印象になります。よくあるのが、本文はサークル運営の話なのに、締めで突然「グローバルに活躍したい」と飛ぶパターンです。

  • before: (サークルの集客改善を書いたあとに)「将来はグローバルに活躍できる人材になりたいです」
  • after: 「サークルで培った、数字を見ながら打ち手を変える姿勢を、貴社のマーケティング支援の現場で活かしたいと考えています」

締めを書いたら、本文の最後の2〜3行を読み返してください。そこに出てくる言葉が締めにも登場していれば、飛躍していない証拠です。

ルール4: お願い文・定型文だけで終えない

「何卒よろしくお願いいたします」「ご検討のほどよろしくお願い申し上げます」だけで締めると、志望動機の情報量がそこで途切れます。ESや履歴書は限られた文字数で自分を伝える場です。定型文に文字数を使う余裕はありません。

  • before: 「ぜひ貴社で働きたいと考えております。何卒よろしくお願いいたします」
  • after: 「貴社の地域密着の営業スタイルのもとで、顧客と長く関係を築ける担当者になりたいと考えています」

お願い文が完全に不要というわけではありません。面接の最後に口頭で添えるのは自然です。場面の使い分けは後述します。

ルール5: 職種・業務レベルまで具体化する

締めの具体性は、職種名や業務名を入れると一気に上がります。「貴社に貢献したい」で止めず、「どの仕事で」貢献するのかを書いてください。

  • before: 「貴社に貢献したいと考えています」
  • after: 「法人営業として、初回訪問から契約後のフォローまで一貫して担当できる人材になりたいと考えています」

ここで新卒と転職の違いを押さえておきます。転職者は「保有スキルで即戦力として貢献する」と書けますが、新卒にはまだ実務スキルがありません。そのため新卒の締めは、スキルではなく「行動・姿勢」+その根拠になる学生時代の経験で組み立てるのが自然です。「粘り強く通う」「相手の話を最後まで聞く」といった行動は、アルバイトやゼミの経験で裏づけできます。

【パターン別例文】そのまま調整して使える締めの一文

400字・300字・200字それぞれの志望動機で締めに割く分量の目安を示した表

ここからは、状況別の締め例文を紹介します。すべて架空の人物・架空のエピソードによる書き下ろしです。自分の経験に置き換えて使ってください。あわせて、面接で深掘りされたときに何を答えるかも添えます。

貢献型: 経験と強みを入社後の行動につなげる

本文でアルバイトやゼミの経験を書いた人に向く型です。経験→強み→入社後の行動、の順で一文にまとめます。

  • 例文: 「カフェでの接客で身につけた、相手の状況を先に聞いてから提案する姿勢を活かし、営業として顧客の課題に寄り添える担当者になりたいと考えています」
  • 例文: 「ゼミで50件の聞き取り調査をやり切った粘り強さを、貴社の法人営業の現場で活かしたいと考えています」

この型は、本文の最後で強みを述べたあとに置くと自然につながります。面接では「その姿勢が活きた具体的な場面は?」と聞かれる前提で、エピソードを一つ用意しておいてください。

実現型: 入社後に挑戦したいことで締める

本文で事業内容や企業の方向性への共感を書いた人に向く型です。「何を実現したいか」で締めます。

  • 例文: 「入社後はまず既存顧客の支援を通じて業界理解を深め、将来的には地方の中小企業向けの新しい提案を形にしたいと考えています」
  • 例文: 「貴社が進めている店舗のデジタル化に企画職として関わり、来店前から来店後までつながる体験をつくりたいと考えています」

実現型は、企業研究の深さがそのまま出ます。企業のサービス名や注力領域を一つ入れると具体性が増します。面接では「なぜそれを実現したいのか」「そのために今何をしているか」を問われやすいので、自分の原体験とセットで準備してください。

成長接続型: 「学ぶ」で終えず「返す」まで書く

未経験分野に挑戦する場合や、専攻と志望業界が離れている場合に使いやすい型です。学ぶ→返す、の順序を守るのがポイントです。

  • 例文: 「文系出身のためまずは技術の基礎を学ぶ必要がありますが、独学で続けてきたプログラミングを土台に、早期に開発チームの一員として手を動かせるようになりたいと考えています」
  • 例文: 「まずは商品と業界構造を徹底的に学び、そのうえで学生時代に続けた情報発信の経験を、貴社の採用広報の場で活かしたいと考えています」

「学ぶ」を先に置き、最後を「活かす」「貢献する」で閉じると、謙虚さと意欲を両立できます。面接では「今どこまで学んでいるか」を聞かれる前提で準備してください。

インターン選考の締めは「参加して得たものをどう返すか」

インターンの志望動機で「貴社に入社して貢献したい」と締めると、話が飛躍します。インターンは就業体験の場という位置づけが基本で、入社が前提ではないためです。なお、インターンシップの制度上の扱いは年度によって運用が変わるため、最新の政府方針を確認してください。締めは「参加して何を得て、それをどう行動につなげるか」で組み立てます。

  • 例文: 「グループワークを通じて、実際の現場でどのように課題が定義されるのかを掴み、残りの学生生活での学び方を見直す機会にしたいと考えています」
  • 例文: 「プログラムでいただくフィードバックを受け止め、自分に足りない視点を明確にしたうえで、当日は議論に貢献できる一人でありたいと考えています」

「参加させていただきたいです」だけで終わると、他の応募者と横並びになります。得るものと返すものを両方書いてください。

文字数別: 締めに割く文字数の目安

締めを追加しようとして、全体が指定文字数を超える人が多くいます。考え方は逆で、締めを足すのではなく、本文を削って締めを残します。次の配分は、筆者が採用実務で用いている目安です。

指定文字数

締めの分量

書き方の考え方

400字

1〜2文(40〜60字)

貢献型か実現型を1文+補足1文で書ける

300字

1文(30〜40字)

型をそのまま1文で。補足は省く

200字

結論と締めを兼ねる

冒頭の結論を貢献の形で書き、最後は短く言い切る

削る優先順位は、エピソードの背景説明→企業への共感の修飾語→締め、の順です。背景説明は面接で話せるため、書類では結果と学びだけ残しても伝わります。締めの一文を守るために、前半を圧縮すると考えてください。

NGな締め方4パターンと直し方

志望動機の締めの良い例と受け身・定型文などのNG例を左右で比較した図

ここでは、自分の締めがNGに当てはまっていないかを確認できるよう、4つのパターンをbefore→afterで示します。それぞれ、採用側としてどう読めるかも筆者の経験則として添えます。

NG1: 「学ばせていただきたい」で終わる受け身型

  • before: 「貴社で多くのことを学ばせていただきたいです」
  • after: 「まず現場で提案の型を学び、学生時代に培った継続力で顧客との関係構築に貢献したいと考えています」

採用側の読まれ方: 学ぶ意欲は伝わりますが、入社後に何をする人なのかが分かりません。学ぶ対象を具体化し、最後を「貢献」で閉じるだけで印象が変わります。

NG2: 「よろしくお願いします」だけのお願い型

  • before: 「ぜひ貴社で働きたいです。よろしくお願いいたします」
  • after: 「貴社のカスタマーサクセスの現場で、利用者の声を事業改善につなげる担当者になりたいと考えています」

採用側の読まれ方: 志望動機の結論が「お願い」だと、内容が最後まで加算されません。ただし、面接の最後に口頭で「本日はありがとうございました。よろしくお願いいたします」と添えるのは礼儀として自然です。書類では消し、面接では挨拶として使うと覚えてください。

NG3: 根拠のない「必ず〜します」の誇張型

  • before: 「必ず貴社の売上に貢献してみせます」
  • after: 「まずは訪問件数を安定させ、既存顧客の継続率を高める動きから成果につなげたいと考えています」

採用側の読まれ方: 勢いはありますが、新卒の段階で売上を約束されても根拠がありません。数字を語るなら、自分が今日から取れる行動レベルまで落とすほうが説得力が出ます。誇張は、面接で深掘りされたときに答えに詰まる原因にもなります。

NG4: 「未熟ですが」の謙遜型

  • before: 「未熟者ですが、精一杯頑張りますのでよろしくお願いいたします」
  • after: 「現時点では業界知識が不足しているため、内定後は業界紙と決算資料を読み込み、入社時点で顧客と話せる状態をつくりたいと考えています」

採用側の読まれ方: 謙遜は日本語として自然ですが、締めに置くと「自己評価が低い人」という印象だけが残ります。謙遜するのではなく、現在地+これからの伸ばし方を書くほうが誠実で前向きに伝わります。

ES・履歴書と面接で締め方はどう変えるか

結論として、ESと履歴書で締めの内容を変える必要はありません。変えるのは文字数だけです。一方で、面接は話し言葉なので言い切り方が変わります。

ESと履歴書: 締めの内容は同じでよい

ESと履歴書は、どちらも「入社後に何をするか」で締めるという考え方は同じです。違いは記入欄の広さで、履歴書の志望動機欄は狭いことが多いため、締めを1文に圧縮します。企業ごとに締めを作り直す必要はありません。

文末表現は「〜と考えています」「〜したいです」のどちらかに統一してください。一つの志望動機の中で「〜です」「〜であります」「〜と存じます」が混ざると、読みにくくなります。過度な謙譲語(「〜させていただきたく存じます」)も、新卒のESでは硬すぎる印象になりがちです。「貴社」は書類、「御社」は口頭というのが一般的な使い分けとされています。最後の一文もあわせて見直しておきましょう。

面接: 暗唱せず、言い切って終える

面接では、書いた締めをそのまま暗唱しないでください。書き言葉を丸暗記すると、目線が上を向き、不自然な間が出ます。伝えるのは内容であって、文章ではありません。

話すときは「〜に貢献したいと考えています。以上です」と短く言い切って終えるのが分かりやすい形です。語尾を伸ばして終わると、質問の途中なのか終わったのか面接官が判断できず、変な沈黙が生まれます。

そして重要なのは、面接では締めの後に深掘りが来る前提で準備しておくということです。「なぜその職種なのか」「その強みが活きた場面は」「同業他社ではなくなぜ当社か」といった質問は、締めの内容から自然に派生します。つまり締めは、面接で話したいことの予告編です。予告編に書いた内容を本編で話せるように準備しておけば、書類と面接が一本の線でつながります。逆に、締めに書いた「実現したいこと」を面接で説明できないと、書類との食い違いが目立ってしまいます。

【現役実務者の視点】締めの一文で合否は変わるのか——採用側の本音

ここからは、ベンチャー・スタートアップで10年以上働き、採用にも関わってきた筆者の経験としてお伝えします。結論から言うと、締めの一文だけで合否が決まることはほとんどありません。ただし、締めが受け身だと本文の評価まで一段下がって読まれる、という影響はあります。

締め単体では落とさないが、読後感は確実に影響する

採用側としてESを読むとき、最後の一文だけを取り出して不合格にすることはまずありません。見ているのは、志望動機全体で「この人と会って話を聞きたいか」です。ただ、前述のとおり最後の一文は読後感を決めます。本文が同程度の2通があったとき、締めまで具体的なほうが「面接で話を聞きたい」リストに残りやすい、というのが実感です。

ベンチャーの選考では、この差が出やすい傾向があります。人数が少ない組織では、入社後すぐに役割を持ってもらう前提で読むためです。締めが「何を学べるか」で終わっている人より、「何をしに来るか」が書けている人のほうが、配属後の姿を想像しやすくなります。大企業志望であっても、この「入社後の自分を描けているか」という観点は共通です。

締めは費用対効果の高い改善ポイント

志望動機の本文を作り直すには、自己分析や企業研究からやり直す必要があり、数時間かかります。一方、締めの差し替えは数十字の書き換えで済みます。改善に使う時間あたりの効果で見れば、締めはかなり割のいい修正箇所です。

よくあるケースとして、本文のエピソードは具体的なのに最後が「多くを学びたいです」で終わっている——という状態が挙げられます。この場合、本文に手を入れず最後の一文を貢献型に替えるだけで、全体の印象は変わります。まずはここから着手するのが現実的です。

締めは「テンプレ化 × 企業ごとカスタマイズ × 時流」で作る

効率と質を両立させるなら、締めは毎回ゼロから書かないでください。筆者が勧めているのは次の3ステップです。

  1. 自分の強み・志向に基づいた締めの型を、貢献型と実現型で1つずつ作ってテンプレ化する
  2. 応募企業ごとに、職種名・事業領域・共感した点を差し替えてカスタマイズする
  3. 可能なら、業界の変化や社会の動きといった時流を一言だけ織り込む

3つ目が差になります。例えば人手不足や生成AIの普及、物流の制約など、その業界がいま直面している変化に触れたうえで「だからこの役割で貢献したい」とつなげると、企業研究の深さと視野の広さが同時に伝わります。ただし、ニュースの受け売りを並べるのは逆効果です。時流に触れるのは一言にとどめ、最後は必ず自分の行動で締めてください。テンプレ化は手抜きではなく、カスタマイズに時間を使うための土台だと考えてください。

まとめ: 締めの1〜2文を差し替えるだけで読後感は変わる

志望動機の締めくくりは、①貢献型「◯◯を活かし、△△として貴社に貢献したいと考えています」か、②実現型「入社後は◯◯に挑戦し、△△を実現したいと考えています」のどちらかで言い切るのが基本です。

今すぐできるのは、次の5分の作業です。自分の志望動機の最後の一文を見て、「学ばせていただきたい」「よろしくお願いします」「必ず〜します」「未熟者ですが」の4つに当てはまっていないか確認してください。当てはまったら、例文の型に差し替えます。そのあと、本文の最後の2〜3行と締めの言葉がつながっているかを見直せば完了です。

志望動機を最初から組み立て直したい場合は「志望動機の書き方【新卒向け】」を参照してください。締めに書いた内容は面接で深掘りされるため、自己分析や面接対策の記事もあわせて読み進めると、書類と面接が一貫します。