履歴書を書き始めて、最初に手が止まるのが学歴欄です。「中学から?高校から?小学校も必要?」と迷う人は毎年たくさんいます。

結論から言うと、新卒の就活では中学校卒業から書くのが一般的です。この記事では、学歴欄の基本ルール、28卒・29卒向けの入学・卒業年早見表、浪人・留年・休学などケース別の記入例までまとめました。履歴書とエントリーシートの役割の違いを整理したい人はESと履歴書の違いもあわせて確認してください。

履歴書の学歴はどこから書く?新卒は「中学卒業」からが一般的

新卒(大学生・大学院生)の履歴書は、中学校卒業から書くのが一般的です。小学校や幼稚園は書きません。迷ったら中学卒業から書いておけば、筆者の経験則では、形式面で減点される心配はほとんどありません(評価の基準は企業によります)。

立場別に整理すると次のようになります。

立場

学歴欄の書き始め

書き方の目安

大学生(新卒)

中学校卒業

中学卒業→高校入学・卒業→大学入学→卒業見込み

大学院生(新卒)

中学校卒業

上記に加えて大学院の研究科・専攻・課程まで書く

高専・専門学校生(新卒)

中学校卒業

中学卒業→高専・専門学校の入学・卒業見込み

(参考)転職・中途採用

高校卒業や大学入学から

職歴が主役になるため学歴は簡潔にする慣行が多い

(参考)アルバイト・パート

高校入学や最終学歴のみ

在学中は「在学中」と書く様式が多い

なぜ中学卒業からなのか。理由はシンプルで、中学卒業が義務教育を修了したタイミングであり、そこから先の進路は本人の選択による経歴だからです。つまり「本人が選んだ進路を時系列で示す」という考え方に沿った一般的な慣行であり、公的なルールではありません。

大事なのは、これが法律や公的なルールではないという点です。厚生労働省が公表している履歴書の様式例でも、学歴・職歴欄は「学歴・職歴(各別にまとめて書く)」という記載にとどまり、どの学校から書き始めるかは定められていません(厚生労働省「履歴書の様式例の作成について」、2026年9月18日閲覧)。したがって「中学卒業から」は、あくまで広く使われている慣行であり、筆者の経験でも新卒の書類ではこの形が最も多く見られます。

そのため、高校入学から書き始める形式でも実務上は問題になりません。ただし大学指定の履歴書は学歴欄の行数が多く、中学卒業から書いたほうが空白が目立たず、全体のバランスが整います。判断に迷う時間をかけるより、中学卒業から書いて先に進むほうが効率的です。

よくある質問

Q履歴書の学歴は小学校から書くべきですか?
A

小学校は書きません。新卒の就活では、義務教育を修了した「中学校卒業」から書くのが一般的です。中学卒業から書けば形式面で減点される心配はまずありません。高校入学から書き始める形式でも実務上は問題になりません。

Q学歴は「入学」と「卒業」の両方を書きますか?
A

高校以降は入学と卒業を1行ずつ書くのが基本です。中学校は卒業のみで構いません。在学中の大学は「卒業見込み」、大学院は「修了見込み」と書きます。月は入学が4月、卒業が3月が標準です。

Q西暦と和暦はどちらで書くべきですか?
A

どちらでも構いません。重要なのは統一で、生年月日・学歴・免許・資格欄まで同じ表記にそろえます。卒業年を自分で確認しやすいため、迷う場合は西暦がおすすめです。和暦は「令和3年」のように略さず書きます。

Q学歴欄の「以上」はどこに書きますか?
A

学歴と職歴をすべて書き終えた次の行の右端に書きます。新卒の場合は「職歴」の見出しの下に「なし」と書き、その次の行の右端に「以上」と記入します。書き忘れが多い部分なので、提出前に確認してください。

Q大学院生の学歴はどこから書きますか?
A

学部生と同じく中学校卒業から書きます。大学の入学・卒業に続けて「○○大学大学院○○研究科○○専攻 修士課程 入学」「同 修士課程 修了見込み」と書きます。大学院は「卒業」ではなく「修了」を使う点に注意しましょう。

学歴欄の基本の書き方6ルール

履歴書の学歴欄の基本ルール6項目をまとめたチェックリスト図

学歴欄は、次の6つを押さえれば形式面はほぼ完成します。特別な工夫は不要で、正確さがそのまま評価につながる欄です。

  1. 1行目の中央に「学歴」と書く。見出し行なので年月は書きません。
  2. 年号は西暦・和暦のどちらでもよいが、書類全体で統一する。生年月日・免許・資格欄も同じ表記にそろえます。
  3. 学校名・学部・学科・コースは正式名称で書く。「○○高校」ではなく「○○高等学校」、大学は「○○大学△△学部△△学科」まで書きます。
  4. 入学と卒業を1行ずつ分けて書く。中学は卒業のみ、高校以降は入学・卒業の2行が基本です。
  5. 在学中の大学は「卒業見込み」と書く。新卒就活では「在学中」ではなく「卒業見込み」が標準です。
  6. 学歴の後に1行空けて「職歴」と書き、新卒は「なし」、次の行の右端に「以上」と記入します。

就活で使う履歴書の様式にも触れておきます。かつて広く使われたJIS規格様式に代わり、厚生労働省が履歴書の様式例を公表しています。この様式例では性別欄の記載が任意とされ、通勤時間・扶養家族数・配偶者・配偶者の扶養義務の4つの欄は設けられていません(厚生労働省「履歴書の様式例の作成について」、2026年9月18日閲覧)。実際の様式は厚生労働省「厚生労働省履歴書様式例」(2026年9月18日閲覧)で確認できます。

さらに厚生労働省の公正な採用選考の解説では、大学等の新卒者や一般求職者に対してこの様式例の使用が推奨されており、応募書類には就職差別につながるおそれのある事項を含まないものを用いるよう示されています(厚生労働省「採用選考の具体的方法」、2026年9月18日閲覧)。大学生協や就職課で配られる履歴書も、この考え方に沿った様式が主流です。書き方に迷ったときは、まず手元の様式の欄名どおりに埋めるのが安全です。

年号は西暦・和暦どちらでもOK。ただし書類全体で統一する

「履歴書は西暦と和暦のどっち?」という疑問は多いですが、どちらでも構いません。問題になるのは混在です。生年月日は和暦、学歴は西暦、資格取得年は和暦という書類は、読み手が年数を計算しにくくなります。

迷う人には西暦をおすすめします。大学の卒業年や資格の取得年を自分で確認しやすく、複数社に出すときも管理が楽です。和暦を使う場合は「令和3年」のように略さず書き、「R3」などのアルファベット略記は避けます。Web提出のフォームで年号形式が指定されている場合は、その指定に合わせてください。

学歴の後は「職歴 なし 以上」で締める(新卒の場合)

新卒の多くはアルバイト以外の職歴がありません。その場合は学歴の最終行から1行空けて中央に「職歴」と書き、次の行に「なし」、さらに次の行の右端に「以上」と記入します。アルバイト経験は職歴欄には書かず、自己PRやガクチカで触れるのが一般的です。

「以上」は学歴・職歴の記載がすべて終わったことを示す記号のようなものです。書き忘れると欄が途中で終わっているように見えるため、提出前に必ず確認しましょう。休学中や既卒で職歴がある場合は、職歴欄に入社・退社を1行ずつ書き、その後に「以上」を入れます。

【記入例つき】新卒の学歴欄サンプルと入学・卒業年早見表

28卒と29卒の中学卒業から大学卒業見込みまでの入学・卒業年をまとめた早見表

ここからは、そのまま写して使える記入例と年の早見表です。自分の入学・卒業年を確認しながら埋めてください。なお、本記事の記載例に登場する学校名・学部名はすべて架空です。

学歴欄の記入例(西暦・和暦)

まずは28卒(2028年3月卒業予定)で、浪人・留年のないストレート進学の場合の西暦版です。

年月

学歴

学歴

2021年3月

○○市立○○中学校 卒業

2021年4月

○○県立○○高等学校 入学

2024年3月

○○県立○○高等学校 卒業

2024年4月

○○大学 △△学部△△学科 入学

2028年3月

○○大学 △△学部△△学科 卒業見込み

同じ内容を和暦で書くと次のようになります。

年月

学歴

学歴

令和3年3月

○○市立○○中学校 卒業

令和3年4月

○○県立○○高等学校 入学

令和6年3月

○○県立○○高等学校 卒業

令和6年4月

○○大学 △△学部△△学科 入学

令和10年3月

○○大学 △△学部△△学科 卒業見込み

卒業の行は「同校 卒業」と書いても問題ありませんが、スペースに余裕があれば学校名をもう一度正式名称で書くほうが読みやすくなります。大学は学部・学科まで、コースや専攻が分かれている場合はそこまで書きます。月は入学が4月、卒業が3月が基本です。編入や9月入学など例外がある場合は、実際の月を書いてください。

28卒・29卒の入学・卒業年早見表

自分の年次に合わせて、入学・卒業年を確認しましょう。浪人・留年・休学がある場合は、該当する年数分だけ入学年や卒業年をずらして記入します。

卒業年次

中学校卒業

高等学校入学

高等学校卒業

大学入学

大学卒業見込み

28卒(現大学3年)

2021年3月(令和3年)

2021年4月(令和3年)

2024年3月(令和6年)

2024年4月(令和6年)

2028年3月(令和10年)

29卒(現大学2年)

2022年3月(令和4年)

2022年4月(令和4年)

2025年3月(令和7年)

2025年4月(令和7年)

2029年3月(令和11年)

たとえば1年浪人した28卒なら、中学卒業は2020年3月、高校卒業は2023年3月で、大学入学だけが2024年4月になります。留年した場合は、入学年はそのままで卒業見込み年が1年後ろにずれます。6年制の学部や大学院に進む場合も、在学年数に応じて卒業・修了見込み年を書き換えてください。

【ケース別】浪人・留年・休学・編入・留学などの学歴の書き方

学歴欄で最も不安になるのが、ストレート進学ではないケースです。結論としては、どのケースも「事実を時系列どおりに書く」だけで足ります。隠す必要も、長い説明を添える必要もありません。なお、以下の記載例に登場する学校名・学部名・年月はすべて架空のものです。

浪人した場合: 予備校は書かず、入学年をずらすだけ

浪人は特別な記載をしません。予備校や塾は学校教育法上の学校には当たらないため、学歴欄には書かないのが一般的です(制度の詳細は文部科学省の案内を確認してください)。高校卒業の年と大学入学の年が1年空くだけで、その空白について注記も不要です。

記入例(1年浪人・28卒の場合)は次のとおりです。

  • 2023年3月 ○○県立○○高等学校 卒業
  • 2024年4月 ○○大学△△学部△△学科 入学

「1年空いていると理由を聞かれるのでは」と心配する人もいますが、浪人は一般的な経歴です。聞かれたときに「志望校に挑戦するために1年勉強した」と一言で答えられれば十分です。

留年・休学した場合の書き方

留年も、学歴欄に「留年」と書く必要はありません。入学年はそのままで、卒業見込み年が在学年数に応じて後ろにずれるだけです。理由を伝えたい場合は、備考欄や面接で簡潔に説明すれば足ります。

休学は、期間が長い場合に1行加えるとわかりやすくなります。一般的には次のように書きます。

  • 2025年4月 病気療養のため休学(2025年9月 復学)
  • 2025年4月 語学留学のため休学(2026年3月 復学)

健康上の理由など、詳しく書きたくない事情もあります。その場合は「一身上の都合により休学」と書く形もあります。書き方で悩むより、復学済みであることや現在支障なく学業を続けていることが伝わるかを重視してください。

編入学・転入学した場合の書き方

短大・高専・専門学校から大学に編入した場合は、前の学校の卒業と、編入先の「編入学」を分けて書きます。

  • 2026年3月 アクセル短期大学(架空の校名) 卒業
  • 2026年4月 アクセル大学△△学部△△学科 3年次編入学
  • 2028年3月 アクセル大学△△学部△△学科 卒業見込み

高校を途中で転校した場合は「転入学」を使います。

  • 2022年4月 ○○県立○○高等学校 入学
  • 2023年4月 ○○県立△△高等学校 転入学
  • 2025年3月 ○○県立△△高等学校 卒業

学部内での転部・転科も、行を増やして「△△学部△△学科へ転科」と書けば正確に伝わります。

留学した場合: 1年程度以上を学歴欄に書くのが一般的な目安

留学の扱いは期間で考えます。公的な基準はありませんが、一般的な目安として、1年程度以上の交換留学や正規留学は学歴として書いて構いません。国名・学校名・期間を入れると読み手が状況をつかみやすくなります。

  • 2026年9月 ○○大学(アメリカ合衆国)へ交換留学(2027年6月まで)

一方、数週間から数か月の語学研修や短期プログラムは、学歴欄ではなく自己PRやガクチカで書くほうが自然です。学歴欄に短期の項目を並べると、かえって経歴が読みにくくなります。留学で在籍期間が延びた場合は、大学の卒業見込み年を実際の年に合わせて記入してください。

中退・大学院進学の場合の書き方

中退は「中退」と略さず「中途退学」と書くのが一般的です。高校を中退して、国の制度である高等学校卒業程度認定試験(高認)を経て大学に進んだ場合は、次のように時系列で書きます(試験の詳細は文部科学省の案内を確認してください)。

  • 2022年4月 ○○県立○○高等学校 入学
  • 2023年7月 ○○県立○○高等学校 中途退学
  • 2024年8月 高等学校卒業程度認定試験 合格
  • 2025年4月 ○○大学△△学部△△学科 入学

大学院生も書き始めは学部生と同じで、中学卒業からです。大学院は研究科・専攻・課程まで書きます。

  • 2026年4月 ○○大学大学院△△研究科△△専攻 修士課程 入学
  • 2028年3月 ○○大学大学院△△研究科△△専攻 修士課程 修了見込み

大学院は「卒業」ではなく「修了」を使う点に注意してください。なお、資格予備校や語学スクールなどのダブルスクールは学歴ではありません。学んだ内容をアピールしたい場合は、資格欄や自己PRで触れましょう。

【現役実務者の視点】採用側は学歴欄のどこを見ているか

採用側にとって学歴欄は、評価の材料というより事実確認の欄です。筆者の経験則では、学歴欄そのもので合否を決める企業は多くありません。学生が思うほど、1行ずつをじっくり読み込まれているわけではないのです。

企業によって異なりますが、筆者の経験則では、確認されるのはおおむね次の順番です。

  1. 卒業(修了)見込み年月が、募集している採用年次と合っているか
  2. 記載が正確か(年のずれ、略称、西暦と和暦の混在がないか)
  3. 在籍期間に説明のつかない長い空白がないか
  4. 学部・学科の分野(職種によって関連性を見る場合がある)

1つ目が最重要です。28卒採用の選考に「2029年3月卒業見込み」と書かれていれば、応募区分の確認から始まります。ここがずれていると、志望度や確認の丁寧さに疑問を持たれやすい部分です。

浪人や留年については、企業によりますが、筆者の経験則では、1〜2年程度であればそれ自体を大きく気にしない企業が多い印象です。採用側が知りたいのは「その期間に何をしていたか」であり、期間の長さより説明できるかどうかが重要です。逆に、答えを避けたり事実と異なる説明をしたりすると、経歴そのものより不信感のほうが問題になります。事実を書き、理由を一言で話せる状態にしておけば十分です。

記載ミスの影響も、過度に恐れる必要はありません。筆者の経験則では、西暦と和暦の混在や「以上」の書き忘れが単体で不合格の決定要因になることはほとんどありません(判断は企業によります)。ただし、書類は「丁寧に準備できる人か」の初期情報でもあります。同じ実力の学生が並んだとき、正確な書類のほうが安心感を持たれるのは自然なことです。

ベンチャーやスタートアップの選考では、この傾向がさらに強まります。少人数で採用するため、履歴書は応募情報の確認に使い、判断の中心は面接での対話やカルチャーフィット、実際に何をしてきたかに置かれることが多いです。だからこそ学歴欄は短時間で正確に仕上げ、残りの時間を自己PRや志望動機、面接準備に回すのが合理的です。

提出前に確認!学歴欄のよくあるミスとチェックリスト

履歴書の学歴欄の正しい書き方とよくあるミスを左右で比較した図

学歴欄のミスは種類が限られています。提出前に次の点を見直せば、ほとんど防げます。

  • 西暦と和暦が混在している(生年月日や資格欄も含めて統一する)
  • 入学・卒業年が実際とずれている(早見表で再確認する)
  • 「○○高校」「○○大」など略称で書いている
  • 学部までしか書かず、学科やコースが抜けている
  • 在学中の大学を「在学中」と書いている(新卒は「卒業見込み」)
  • 大学院を「卒業見込み」と書いている(正しくは「修了見込み」)
  • 職歴欄の「なし」や、最終行の「以上」を書き忘れている
  • 中学校の「卒業」の行がない、または小学校まで書いている

提出前チェックリストとして、次の順に確認してください。

  1. 年号の表記が書類全体で統一されているか
  2. 卒業見込み年月が応募している採用年次と一致しているか
  3. 学校名・学部・学科がすべて正式名称か
  4. 入学と卒業が1行ずつそろっているか
  5. 「職歴」「なし」「以上」が入っているか
  6. 誤字・脱字がないか(学校名の漢字は特に注意)

手書きで間違えた場合は、修正テープや二重線で直さず、新しい用紙に書き直すのが基本です。Web提出やデータ入力の履歴書も、送信前に画面上で年月を読み返してください。書き直す手間より、正確な書類を出す安心のほうが大きいです。

まとめ: 学歴欄は「中学卒業から・正確に」で十分

新卒の履歴書の学歴は、中学校卒業から書くのが一般的です。年号は西暦・和暦のどちらでもよく、書類全体で統一します。学校名・学部・学科は正式名称で書き、在学中の大学は「卒業見込み」、大学院は「修了見込み」とします。最後は「職歴」「なし」「以上」で締めましょう。

浪人・留年・休学・編入・留学も、事実を時系列で書けば問題ありません。隠す必要はなく、理由を一言で説明できる状態にしておけば十分です。

学歴欄は差がつく場所ではなく、減点を防ぐ場所です。早見表で年を確認して一度完成形を作り、写せるようにしておけば、次の書類からは数分で終わります。空いた時間は自己PRや志望動機に使ってください。書類の役割を整理したい人はESと履歴書の違いもあわせて確認しておくと、準備の順番が決めやすくなります。